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かぜたちぬ みてきた

風立ちぬ見てきた。

見てない人はネタバレかも知れぬから観覧注意といったところ。

飛行機全プッシュだったし沈頭鋲だのなんだの小耳には挟んでたから、
飛行機飛行機してるのかと思ったら全然違った。

いや、飛行機の要素はたっぷりと詰め込まれていたよ。
毎回思うのが、パヤオは飛行機の飛ぶ描写に関しては抜きん出てるから、
飛行機とかなんか飛び回るアニメだけ描いてて!、って毎回思うんだ。

まぁとりあえず。




初発の感想は、

胸のすくような純粋で、純愛な映画だなと。

純愛ってのは人に対してだけじゃない。
大空を飛ぶことに夢を描き、
飛行機という乗り物に恋し、それが希望を与えるものだと信じて、
ただひたむきに取り組んでいくその純粋な姿。
でも、ひたむきに打ち込む先に待つものは戦争の道具。

ラブストーリーも本当に純愛。
なにが待ち受けようとも必死にその人を愛するその姿。
けど、愛し愛されても、その人は結核の病に冒されていく。

結局、ひたむきに立ち向かっても、どれもこれも、
自分の手の届かないところへ離れていく。

純粋に、純粋に生きようとしても、
その先ってのは、けっして良い事ばかりってわけでもないんだよ。
それでもなお、生きて生きて生きて、いろんなことをたっくさん抱え込んで、
生きていかねばならない。

でも、きっと悪いことばかりじゃないはずだよ。たぶん。

すっごいチープな表現になるけど、

これくらい純粋に、必死に生きてみたい、って思った。
結果なんて考えずにね。

なんていうかね、声優に庵野選んだ理由がすごくわかる。
聞いたすぐは違和感だったけど、純朴な青年を描くには、
あえて声優じゃなくてこういう感じの、
言い方悪いけど、童貞マンみたいな感じが出る人のほうが、しっくりくるのだなと。

あとはなんだろう、日本人女性の美学も詰まってんじゃないかなぁあれ。
というより、日本人として生きる姿、っていうか。

なんていうかなぁ、いまの感覚に似ているのはね、

苦労して必死に作った飛行機を飛ばしにいって、むちゃくちゃ飛んですごいうれしいんだけど、
一方で飛びすぎてて、「あれ? もどってきてくれないの?」って感じで、
ロストする不安が一気に押し寄せながら、その飛んでいく先を見守ってて、
結局ロストしてしまって、すごく悲しい気持ちがうわぁーっと襲ってくる感じ。
愛するほど必死に作ったものが、無くなってしまう感覚。
でも、また作るんだよね。飛行機。

なんだったかの番組で、これは遺言ですよ、っていってたけど、
日本人はこういう生き方をしていこうよ、っていう遺言なのかなぁと。

まぁでも宮崎 駿ってこういうラブストーリーも作れるんだなぁと、
なんか劇中のシーンを見ながら思いましたとさ。

菜穂子かわいかったなぁ。
by steadycat | 2013-08-12 00:34 | 日常のぐだぐだ

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