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リカンベントとは何か。その②

 リカンベントを作ろう!という記事のためのリカンベント解説記事です。特殊な用語も出てくるので,リカンベントの知識が無い方はその①を読んでおいた方が理解しやすいかもです。その①はこちらから。

リカンベントとは何か。その①

 今回はリカンベントに取り付けるコンポーネントやアクセサリー類について説明したいと思います。見た目が特殊なリカンベント。バーツ類も特殊なのでしょうかと言われたら,実はそうでもないんです……。

さて相変わらず長文で独自研究ですが,興味ある人はご覧ください。



◆コンポーネントについて

 リカンベントは,ロードバイクやマウンテンバイクに装備されるコンポーネントと同様のものが使われます。よって,普通の自転車と変わりません。

 使われるコンポーネントは乗り手のニーズによって様々ですが,基本的にマウンテンバイク用コンポーネントの使用率が高いです。理由として,ダンシングができないので,登り坂で軽いギアをひたすら回す必要があるからです。重いギアだと,キツい坂のとき踏み切れないのです。一方平地になると最高速はかなり速く,ギア比は高速よりになります。よって,広いキャパシティーレンジを持つコンポーネントが必要になります。ですので,小さいギア比から大きいギア比までカバーできるマウンテンバイク系のコンポーネントを選択する場合が多いです。

 コンポーネント自体は普通の自転車と変わりませんが,フレームが長いため,ケーブル類とチェーンがどうしても長くなるのが欠点です。



◆チェーンマネジメント用のパーツについて

 コンポーネントが普通の自転車と同じとはいえ,長いチェーンをパーツやフレームと接触しないようにするパーツが必要になっります。その一つが「アイドラー」と呼ばれるものです。フレーム先端から後部まで繋がる長い長いチェーンを,フレームやパーツにぶつからない様に,滑らかに受け流すためのパーツです.

 こんな感じの丸いパーツで,
リカンベントとは何か。その②_d0088420_22115628.jpg
 シート下あたりなどに取り付けてチェーンを受け流し,シートやチェーンステーを避けてチェーンリングとカセットスプロケットを繋ぎます。
リカンベントとは何か。その②_d0088420_2212942.jpg
 上記写真に写っている通り,まるいアイドラーがシート下に2つ付いて,チェーンがかかっているのが判りますでしょうか。

 アイドラーも大きさや形が様々に存在しています。フレームのメーカーが専用設計で出しているアイドラーもあれば,社外品の高性能アイドラーもあります。

 私の場合は,DMM3Dプリントを利用して,オリジナルで設計したアイドラーを出力し,使用しています。もし適合するアイドラーが販売されていなければ,今の時代はいろいろな手法を用いて作ることができます。

 フレーム形状によっては,アイドラーを増やしたり減らしたりできます。たとえば,フロントホイールを避ける為のアイドラーを減らしてフリクションを低減させることもできます。その場合,フロントホイールを避けていたチェーンが垂れ下がるので,フロントホイールやフォークと干渉するようになるため,曲がりにくくなったり,場合によってはチェーンが脱落したりします。

 もうひとつ,チェーンマネジメントをするために必須なのが,「チェーンチューブ」です。下写真だとちょっと判りづらいですが,チェーンステー上とフロントフォークのところのチェーンが黒いチューブで覆われているのが見えるかと思います。
リカンベントとは何か。その②_d0088420_22182235.jpg
こっちが判りやすいかな。白いチューブです。
リカンベントとは何か。その②_d0088420_22203518.jpg
 直径が15mmくらいのチューブを使い,中にチェーンを通します。素材はいろいろで,ナイロンやフッ素樹脂のチューブなど,抵抗が少なく,頑丈なものを使います。これを取り付けることで,フレームやパーツにチェーンが直接接触しないようにすることができます。また,フレーム形状によってはチェーンが股の間を通り抜けたりするので,チューブを使ってチェーンを覆い隠しておけば,安全で汚れないようにすることが出来ます。



◆シートについて

 リカンベントには,着座するための大きなシートがついています。当たり前ですがこれが無いと乗れません。基本的には,フレームセットと一緒についてきます。たいていはグラスファイバーのFRP製です。カスタムしたい人はここをカーボン製に変えたり,自分の好みのシートに取り替えたりします。

 シートは自転車で言うサドルに当たるものですが,リカンベントの場合はシートに着座してペダルを踏みこむため,座り心地やフィット感が脚力を生かすための大切なポイントになります。なので,シートを取り付ける金具を加工し,好みのシート角度にしたり,シートに貼り付けるクッションを自分の体に合わせて加工したり,複数のスポンジ素材を組み合わせて,適切な座り心地になるように工夫している人たちもいます。

 また,シートにはヘッドレストがついています。
リカンベントとは何か。その②_d0088420_21013775.jpg
 上の写真のシート後方上部についている,頭を受けるためのパーツです。これがないと,上を向いて着座するリカンベントでは頭が後ろに垂れ下がり,大変辛いため,欠かせない装備です。私は,このヘッドレストが走行中に壊れ,前を向いて走ることが出来なくなったので,DNFになったことがあります。

 また,困ったことに,リカンベントは,リアホイールの上あたりに頭部が来るため,後方からの突き上げや振動が頭部にモロに直撃します。ヘッドレストはただのクッションと板の組み合わせで作られていることが多いですが,そのままの構造だと,その突き上げや振動が軽減されず,脳みそがバターになるのかというくらい振動に晒されてしまうことがあります。突き上げや振動が耐えられない場合は,自分の身体に合わせて,自分好みにクッション素材を見直したり,形を変えたりして,作り替える必要があります。ヘッドレスト自体はサイズが小さいので,比較的簡単に作ることが出来ます。



◆ハンドル周りについて

 リカンベントはハンドル周りが特殊です。ハンドルは小さいハの字型であったり,H型であったり,様々な形があり,それらにブレーキやシフトレバーを取り付けます。
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 ステムも特殊で,ハンドルポストを持ち上げられるよう可動できる構造になっています。下ハンドルの場合は体の幅より大きなハンドルがついています。

 このあたりはフレームセットと一緒についてくるパーツです。また,壊れた場合でも対応できるよう,メーカーから消耗品としてハンドルセットが販売されています。人によっては,様々なハンドルアクセサリーを用いて,持ちやすいようにカスタムしてらっしゃる方々がいます。社外品で色々と出回ってもいます。探せばフルチタンの超軽量なパーツも・・・



◆アクセサリー類について

 リカンベントを走行可能にするための基本的なコンポやパーツ類は,通常の自転車と共通だったり,メーカーがきちんと用意してセットされているので,あまり困ることは無いのですが,それよりもとても"難儀"するものが「アクセサリー類をどう取り付けるか。」です。ライト,サイコン,バックミラー……。普通,ハンドルに何も考えずに取り付ければ良い物が,通常と違う形のリカンベントでは,取り付けのために様々に頭を悩ませる種となります。サイコンなどは無くてもかまわないのですが,走行に必要な保安部品類でさえ,取り付けの悩みに直面します。

 まずライト。基本的にOSSもUSSもハンドルに直に取り付けられません。これらのハンドルに直接ライトを取り付けると,ライトより前に脚が来ますので,太ももあたりを照らし出して大変まぶしいです。

 仕方ないので,フロントのFDポストにアダプターを介して取り付けたりするしかありません。
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 こんな感じ。リアライトはシートにブラケットを作って取り付けたりします。
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 他にも人によって色々と工夫している事例が見られます。

 次にサイコン。フォークの位置とハンドルの位置が通常とは全く異なるので,無線タイプのサイコンは角度を工夫しないと電波を受信してくれません。また,有線式のサイコンは大抵はコードの延長を強いられます。

 あとはリアライトとか,ベルとか,ミラーとか,キャリアとか・・・他もろもろ・・・。
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 サドルバックをこんな風に取り付けていたこともありました……。

 また,リカンベントは後方を振り向いて見る事が出来ないので,ミラーが必須です。
リカンベントとは何か。その②_d0088420_21582911.jpg
 私の場合はこのような感じに取り付けています。ロードバイクと違って,後方を振り向くことが出来ないのは危険ではないか?と思われることもあるのですが,個人的な意見を述べさせてもらうと,ミラーを取り付けてさえいれば,乗車姿勢を一切変えることなく,前を向いたまま常に後方の視界が得られているので,ロードバイクのように振り向いたりして後方を確認するよりはうんと楽で安心ですし,後方からの車の接近も即座に察知することが出来ます。

 話がそれました。とにかく,通常と形が違うので,色々な物について想定されている取り付け方が出来ません。少し前のハンドルの写真を見てもらえれば,いくらか工夫が見られると思います。まぁどうにかこうにか,弄ればなんとか取り付けられるのですが,基本的に難儀します。まぁ,ある意味非常に工夫しがいがあるので,個性が出るところです。



 さて,ざっくりとパーツの説明をしました。ちょっと工夫すれば,ふつうのロードバイクと差が無いことがお分かりいただけたんじゃないでしょうか(全然違うだろ!)。

 というわけで,リカンベントとは何か。その① と その② をざっと読んでおけば,ある程度リカンベントを作ろう!の話を理解しやすいんじゃないかなと思います。

by steadycat | 2015-12-06 23:18 | 自作リカンベント | Comments(0)

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